イソホロン

イソホロン[1]

3,5,5-Trimethyl-2-cyclohexene-1-one

別称
1,1,3-Trimethyl-3-cyclohexene-5-one
Isoforone
Isoacetophorone
識別情報
CAS登録番号 78-59-1 チェック
PubChem 6544
ChemSpider 6296 チェック
KEGG C14743 チェック
  • O=C1\C=C(/CC(C)(C)C1)C
  • InChI=1S/C9H14O/c1-7-4-8(10)6-9(2,3)5-7/h4H,5-6H2,1-3H3 チェック
    Key: HJOVHMDZYOCNQW-UHFFFAOYSA-N チェック
  • InChI=1/C9H14O/c1-7-4-8(10)6-9(2,3)5-7/h4H,5-6H2,1-3H3
    Key: HJOVHMDZYOCNQW-UHFFFAOYAC
特性
化学式 C9H14O
モル質量 138.21 g mol−1
密度 0.92 g/cm3
融点

-8.1 °C, 265 K, 17 °F

沸点

215.2 °C, 488 K, 419 °F

特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

イソホロン (isophorone) とは有機化合物で、清涼感のある特徴的な匂いを持つ無色~淡黄色の液体。溶剤、あるいは合成中間体として用いられる。環状ケトンの分子構造を持ち、天然ではクランベリー類に含まれる[2]消防法に定める第4類危険物 第2石油類に該当する[3]

製造

イソホロンはアセトンの自己縮合により製造される[4]。まず、2分子のアセトンがアルドール縮合後に脱水するとメシチルオキシドとなる。さらにもう1分子のアセトンがエノラート化した後にマイケル付加し、環化、脱水するとイソホロンが得られる。メシチルオキシドとイソホロンの各収率は反応条件に依存する。

イソホロンの合成法
イソホロンの合成法

利用

イソホロンは溶媒として、インクやペンキラッカー接着剤、コポリマー、被覆材、仕上げ材、殺虫剤に用いられる。合成中間体、あるいは木製品の保存剤や床の防水剤としての用途もある。

イソホロンを溶剤として利用する方法は、クメン法フェノールを製造する際に副生するアセトンの処理方法を探す過程の中で見つかった[5]

出典

  1. ^ Merck Index, 13th Edition, 5215.
  2. ^ Chronic Toxicity Summary (pdf)(英語)
  3. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
  4. ^ U.S. Patent 5,849,957.[1]
  5. ^ Isophorone history at Degussa(英語)- デグッサ社のページ

関連項目