オジブワ

5人のオジブワの首領(19世紀)

オジブワ(Ojibwa)は、アメリカ合衆国およびカナダ先住民族インディアン)の部族である。アメリカ合衆国ではチェロキー族、ナヴァホ族に次いで3番目、北米全体でもクリー族に次いで4番目に大きい人口を持つ。オジブウェー族オジブウェ族チペワ族(Chippewa)としても知られる。

10万人ほどがアメリカ合衆国ミシガン州からウィスコンシン州ミネソタ州モンタナ州にかけての北部に居住し、約76,000人ほどがカナダオンタリオ州からブリティッシュコロンビア州に居住する。

「オジブワ」は、「皺を寄せたモカシン」というような意味である。彼らの履くモカシンは、甲の部分が別革を縫い合わせたタイプだった。 彼ら自身は『アニシナアベ族(英語版)』(Anishinaabe)と自称し、これは「野生の人々」という意味である。

歴史

他の北東部族と同様、白人入植者との軋轢で西方へと領土を移動する歴史の繰り返しだった。1730年代にはスペリオル湖畔に到達し、イロコイ族を東へ押し返し、ヒューロン湖エリー湖近辺を制圧した。スー族とはその後も長きに渡り敵対し、これを負かした唯一の部族となった。

文化

現在

  • 同化政策で伝統的な文化のほとんどが破壊された[要出典]が、デニス・バンクス(英語版)らの主導で、現在、伝統的な部族食材のリリースに力が入れられている。バッファロー牧場でバッファローの繁殖が図られ、オジブワ族保留地が販売するマコモやメープルシロップ、バッファローの肉、ハーブ・ティーなどは、健康食品として注目されていて、日本にも輸入されている。

遺伝子

オブジワ族はアメリカ先住民に広く高頻度のハプログループQ (Y染色体)は15.9%しか見られず、西ユーラシアで高頻度のハプログループR1が50.5%も見られる[1]。これはアメリカ先住民では最も高頻度である。西ユーラシアに見られるハプログループX (mtDNA)もみられることから、欧州方面からの移住民との混血[2][注 1]の可能性が想定される。

オジブワ族の著名人

脚注

注釈

  1. ^ バリー・フェルはアルゴンキン族モンゴロイド(モンゴル族)とコーカソイド(ヨーロッパ人)の混血民族としており、西部ほどモンゴロイドの血が濃く、東部ほどコーカソイドの血が濃いという。その理由として紀元前にヨーロッパ方面から北アメリカに入植者があったとしている。アルゴンキアン族は、祖先が海を渡ってやってきたという伝承を持ち、ヨーロッパ地中海と共通する星座の概念を持つという。アルゴンキアン族のなかでも特に東部アルゴンキアン族は南ヨーロッパ地中海の人種に酷似しており、アルゴンキン諸語の特に東部の言語の語彙にはヨーロッパ起源のものが数多くみられるという。

出典

  1. ^ Bolnick, Deborah A. et al 2006, Asymmetric Male and Female Genetic Histories among Native Americans from Eastern North America
  2. ^ バリー・フェル(著)、喜多迅鷹・元子(訳)『紀元前のアメリカ』(1981)草思社

関連項目

外部リンク

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