ライアン・マドソン

ライアン・マドソン
Ryan Madson
ワシントン・ナショナルズ時代
(2018年6月23日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州ロサンゼルス郡ロングビーチ
生年月日 (1980-08-28) 1980年8月28日(43歳)
身長
体重
6' 6" =約198.1 cm
200 lb =約90.7 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 投手
プロ入り 1998年 MLBドラフト9巡目
初出場 2003年9月27日 アトランタ・ブレーブス
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
この表について
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プロジェクト:野球選手  ■テンプレート

ライアン・マイケル・マドソンRyan Michael Madson, 1980年8月28日 - )は、アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス郡ロングビーチ出身の元プロ野球選手投手)。右投左打。

経歴

プロ入りとフィリーズ時代

1998年MLBドラフト9巡目(全体254位)でフィラデルフィア・フィリーズから指名され、6月10日に契約。傘下のアパラチアンリーグのルーキー級マーティンズビル・フィリーズ(英語版)でプロデビュー。12試合(先発10試合)に登板して3勝3敗、防御率4.83、52奪三振を記録した。

1999年はA-級バタビア・マックドッグス(英語版)でプレーし、15試合に先発登板して5勝5敗、防御率4.72、75奪三振を記録した。

2000年はA級ピードモント・ボールウィービルス(英語版)でプレーし、21試合に先発登板して14勝5敗、防御率2.59、123奪三振を記録した。

2001年はA+級クリアウォーター・フィリーズ(英語版)でプレーし、22試合に先発登板して9勝9敗、防御率3.90、101奪三振を記録した。

2002年はAA級レディング・フィリーズでプレーし、26試合に先発登板して16勝4敗、防御率3.20、132奪三振を記録した。オフの11月20日にフィリーズとメジャー契約を結び[1]、40人枠入りした。

2003年3月6日にマイナーへ異動した。開幕後はA+級クリアウォーターとAAA級スクラントン・ウィルクスバリ・レッドバロンズでプレー。AAA級スクラントン・ウィルクスバリでは26試合に先発登板して12勝8敗、防御率3.50、147奪三振を記録した。9月2日にメジャーへ昇格。昇格後は登板機会がなかなか回ってこなかったが、9月27日のアトランタ・ブレーブス戦でメジャーデビュー。3点ビハインドの6回表から登板し、2回を無安打無失点に抑えた[2]。この年はこの1試合の登板にとどまった。

2004年は開幕からメジャー入りを果たし、19試合連続で防御率0.00という素晴らしいピッチングを見せた。7月24日に右手薬指の骨折で故障者リスト入りしてしまったが、2.34という防御率を記録した。

2005年はチーム最多の78試合(リーグ4位タイ)に登板したが、防御率は4.14に終わり、期待されていたほどのピッチングは出来なかった。

2006年は開幕から先発ローテーションに加わったが、7月25日のアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦で、メジャー記録となる1イニング4つの暴投(この時マドソンのボールを受けていたマイク・リーバーサルのキャッチングにも問題はあったが)を記録するなど精彩を欠き、8月からはリリーフに戻って投げた。

フィラデルフィア・フィリーズ時代
(2007年3月12日)

2007年はリリーフ専業で38試合に登板した。その後は、フィリーズの中継ぎエースとして安定した成績を残す。

2008年は76試合(リーグ9位タイ)に登板した。

2009年1月19日にフィリーズと総額1200万ドル[3]の3年契約を結んだ[4][5]。チーム最多の79試合(リーグ4位タイ)に登板した。

2011年クローザーとして32セーブを記録。オフの10月30日にFAとなった。

レッズ傘下時代

2012年1月10日にシンシナティ・レッズと600万ドルの1年契約(2013年・1100万ドルのオプション付き[6])を結んだ[7]。3月26日に右肘の故障で60日間の故障者リスト入りし、4月11日にトミー・ジョン手術を受け、シーズンを全休した。オフの10月31日にレッズがオプションを破棄したため、FAとなった[8]

エンゼルス傘下時代

2012年11月28日にロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムと1年契約を結んだ[9]

2013年3月30日に前年の手術の影響で15日間の故障者リスト入りし[10]、A+級インランドエンパイア・シックスティシクサーズ(英語版)で1試合に登板し、セーブを挙げたが、6月25日に60日間の故障者リストへ異動。シーズン中での復帰は難しいことから、ジェリー・ディポートGMが放出を決断し、8月5日に自由契約となった[11]。オフの10月29日にそれまで代理人を務めてきたスコット・ボラスを解雇した[12]

2014年は古巣のフィリーズ[13]ワシントン・ナショナルズ[14]など数球団が獲得に興味を持っていたが、すべて見送られ、どの球団にも所属しないままシーズンを終えた。

ロイヤルズ時代

2015年1月4日にカンザスシティ・ロイヤルズとマイナー契約を結んだ[15]。4月5日に25人枠入りし開幕をメジャーで迎えることとなった[16]。4月6日のシカゴ・ホワイトソックスとので開幕戦で、4年ぶりにメジャーで登板した。この年は長期間のブランクを感じさせない調子を維持し、68試合に登板して通算500試合登板を達成。防御率2.13という数値は、新人で1試合しか登板しなかった2003年を除けば自己最高の数値で、WHIPも初めての0点台となる0.96を記録した。オフの11月2日にFAとなった[17]

アスレチックス時代

2015年12月11日にオークランド・アスレチックスと3年2200万ドルの契約を結んだ[18]

2016年はクローザーを任され、63試合に登板。好不調の波が大きく7敗を喫し防御率は3.62であったが、自身5年ぶりとなる30セーブを挙げる活躍を見せた。

2017年サンティアゴ・カシーヤの加入に伴ってセットアッパーを務めることとなり、7月までに40試合に登板していた。

ナショナルズ時代

2017年7月16日にブレイク・トレイネンシェルドン・ノイジーヘスス・ルサルドとのトレードで、ショーン・ドゥーリトルと共にナショナルズへ移籍した[19]。移籍後は20試合に登板し、3勝1セーブ・防御率1.37を記録した。2チーム合計では3年連続60試合登板をクリアし、5勝4敗2セーブ・防御率1.83・WHIP0.80と前年から大幅に投球内容を改善させた。

ドジャース時代

2018年8月31日にアンドリュー・イスラーとのトレードでロサンゼルス・ドジャースへ移籍した[20]。10月29日にFAとなった[21]

投球スタイル

身長198cmの長身から投げ下ろされる、ほぼ真上からの極端なオーバーハンドで、平均球速152km/hのフォーシーム、平均149km/hのツーシーム、平均145km/hのカッターに、平均143km/hのスライダーと、最大の武器である平均134km/hのチェンジアップを持ち球とする。投球全体の約30~40%がフォーシーム、約30%程度をチェンジアップで占められている。特にチェンジアップの精度は高く、空振り率は、25~30%超を記録しており、被打率も圧倒的に低い[22]

フィリーズ時代の監督だったチャーリー・マニエルは、「タフな状況でも躊躇なく使える球を持っている」と高く評価している[23]

詳細情報

年度別投手成績





















































W
H
I
P
2003 PHI 1 0 0 0 0 0 0 0 0 --- 6 2.0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0.00 0.00
2004 52 1 0 0 0 9 3 1 7 .750 312 77.0 68 6 19 4 5 55 7 0 23 20 2.34 1.13
2005 78 0 0 0 0 6 5 0 32 .545 365 87.0 84 11 25 6 6 79 6 1 44 40 4.14 1.25
2006 50 17 0 0 0 11 9 2 6 .550 620 134.1 176 20 50 4 10 99 12 0 92 85 5.69 1.68
2007 38 0 0 0 0 2 2 1 7 .500 237 56.0 48 5 23 4 2 43 2 2 19 19 3.05 1.27
2008 76 0 0 0 0 4 2 1 17 .667 340 82.2 79 6 23 4 1 67 2 1 29 28 3.05 1.23
2009 79 0 0 0 0 5 5 10 26 .500 320 77.1 73 7 22 3 3 78 1 0 29 28 3.26 1.23
2010 55 0 0 0 0 6 2 5 15 .750 217 53.0 42 4 13 3 4 64 2 0 16 15 2.55 1.04
2011 62 0 0 0 0 4 2 32 3 .667 246 60.2 54 2 16 8 1 62 0 0 16 16 2.37 1.15
2015 KC 68 0 0 0 0 1 2 3 20 .333 248 63.1 47 5 14 1 2 58 1 0 17 15 2.13 0.96
2016 OAK 63 0 0 0 0 6 7 30 3 .462 270 64.2 63 7 20 3 2 49 4 1 27 26 3.62 1.28
2017 40 0 0 0 0 2 4 1 14 .333 144 39.1 25 2 6 2 2 39 0 0 9 9 2.06 0.79
WSH 20 0 0 0 0 3 0 1 11 1.000 28 19.2 13 0 3 0 2 28 0 0 3 3 1.37 0.81
'17計 60 0 0 0 0 5 4 2 25 .556 219 59.0 38 2 9 2 4 67 0 0 12 12 1.83 0.80
2018 49 0 0 0 0 2 5 4 14 .286 195 44.1 48 6 15 2 4 41 2 0 28 26 5.28 1.42
LAD 9 0 0 0 0 0 0 0 0 ---- 36 8.1 10 1 1 0 0 13 1 0 6 6 6.48 1.32
'18計 58 0 0 0 0 2 5 4 14 .286 231 52.2 58 7 16 2 4 54 3 0 34 32 5.47 1.41
MLB:13年 740 18 0 0 0 61 48 91 175 .560 3631 869.2 830 82 250 44 44 775 40 5 358 336 3.48 1.24
  • 2018年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

記録

背番号

  • 57(2003年)
  • 63(2004年 - 2008年)
  • 46(2009年 - 2011年、2015年)
  • 44(2016年 - 2018年8月30日)
  • 50(2018年8月30日 - 同年終了)

脚注

  1. ^ “Inside Pitch - 40-man roster announced”. MLB.com Phillies Press Release (2002年11月20日). 2015年1月5日閲覧。
  2. ^ “Scores for Sep 27, 2003”. ESPN MLB (2003年9月27日). 2015年1月5日閲覧。
  3. ^ 2009年は450万ドル、2010年と2011年はそれぞれ450万ドルで、契約金は100万ドル。クローザーとして30試合・35試合・40試合・45試合に登板するたび15万ドル、50試合・55試合に登板するたび20万ドル、60試合・65試合に登板するたび25万ドルが追加される。
  4. ^ “Phillies, Madson agree to three-year contract”. MLB.com Phillies Press Release (2009年1月20日). 2015年1月5日閲覧。
  5. ^ “Phillies to sign Madson for 3 years”. ESPN MLB (2009年1月20日). 2015年1月5日閲覧。
  6. ^ 違約金は250万ドル。
  7. ^ Mark Sheldon (2012年1月10日). “Madson's Reds contract pending physical”. MLB.com. 2015年1月5日閲覧。
  8. ^ “OF Ryan Ludwick becomes free agent”. ESPN MLB (2012年10月10日). 2015年1月5日閲覧。
  9. ^ “Angels agree to terms with RHP Ryan Madson”. MLB.com Angels Press Release (2012年11月29日). 2015年1月5日閲覧。
  10. ^ “Angels announce 2013 Opening Day roster”. MLB.com Angels Press Release (2013年3月31日). 2015年1月5日閲覧。
  11. ^ Alden Gonzalez (2013年8月6日). “Angels release rehabbing closer Madson”. MLB.com. 2015年1月5日閲覧。
  12. ^ Steve Adams (2013年10月29日). “Ryan Madson Changes Agents”. MLB Trade Rumors. 2015年1月5日閲覧。
  13. ^ Aaron Gleeman (2013年12月24日). “Phillies interested in reunion with Ryan Madson”. NBC Sports. 2015年1月5日閲覧。
  14. ^ Drew Silva (2014年2月11日). “Nationals interested in reliever Ryan Madson”. NBC Sports. 2015年1月5日閲覧。
  15. ^ Jerry Crasnick (2015年1月4日). “Ryan Madson, Royals agree to deal”. ESPN MLB. 2015年1月5日閲覧。
  16. ^ Royals put their Opening Day roster in place MLB.com 英語 (2015年4月6日) 2015年5月4日閲覧
  17. ^ “Transactions | royals.com” (英語). MLB.com (2015年11月2日). 2015年11月4日閲覧。
  18. ^ “Madson agrees to 3-year deal with A's” (英語). MLB.com. 2015年12月20日閲覧。
  19. ^ Jane Lee (2017年7月16日). “Nats acquire Doolittle, Madson from A's” (英語). MLB.com. 2017年7月19日閲覧。
  20. ^ Ken Gurnick (2018年8月31日). “Dodgers acquire veterans Madson, Freese” (英語). MLB.com. 2018年9月1日閲覧。
  21. ^ MLB公式プロフィール参照。2018年12月30日閲覧。
  22. ^ “Ryan Madson Pitch Data” (英語). The Baseball Cube. 2015年12月11日閲覧。
  23. ^ 「2008 通信簿」『月刊スラッガー』2008年12月号 日本スポーツ企画出版社 74~81頁
  24. ^ “All-time and Single-Season World Series Pitching Leaders”. Baseball-Reference.com. 2018年11月13日閲覧。
  25. ^ “All-time and Single-Season Postseason Pitching Leaders”. Baseball-Reference.com. 2018年11月13日閲覧。

関連項目

外部リンク

  • 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
  • Ryan Madson stats MiLB.com (英語)
 
ワールドシリーズ ロースター
フィラデルフィア・フィリーズ 2008年のワールドシリーズ ロースター
   

監督
41 チャーリー・マニエル

コーチ
02 スティーブ・スミス(三塁)
15 デイビー・ロープス(一塁)
17 ミック・ベルメイヤー(捕手インストラクター)
22 ジミー・ウィリアムズ(ベンチ)
25 ミルト・トンプソン(打撃)
30 リッチ・ダビー(投手)
31 ラモン・ヘンダーソン(ブルペン)

カンザスシティ・ロイヤルズ 2015年のワールドシリーズ ロースター
   

監督
03 ネッド・ヨスト

コーチ
21 デール・スウェイム(打撃)
22 ドン・ワカマツ(ベンチ)
23 マイク・ジャースリー(三塁)
28 ペドロ・グリフォル(捕手)
57 ダグ・ヘンリー(ブルペン)
58 デーブ・アイランド(投手)
81 ラスティ・クーンツ(一塁)

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