金正植

金正植
各種表記
チョソングル 김정식
漢字 金正植
発音 キム・ジョンシク
英語表記: Kim Jeong-Sik
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金 正植[1](キム・ジョンシク、朝鮮語: 김정식)は、朝鮮民主主義人民共和国軍人政治家科学者朝鮮労働党中央委員会委員、党軍需工業部副部長。朝鮮人民軍における軍事称号(階級)は大将。[1]

経歴

出生地や生年月日など詳しいことはわかっていないが名家の出身ではないという[2]。平壌の理工大を卒業後、宇宙開発部門に所属した[2]。その後、核・ミサイル部門の開発拠点である第2自然科学院に赴任した[2]2012年12月に行われた光明星3号2号機を衛星軌道に乗せることに成功し、金正恩委員長の信頼を得たとされ、以降のミサイル開発を主導した[3]2015年2月に戦略ロケット軍少将に昇進した[4]2016年朝鮮労働党中央委員会軍需工業部副部長に選出された[5]。同年5月6日に開催された朝鮮労働党第7次大会で党中央委員会委員候補に選出された[6]2017年4月に中将に昇進し、同年8月29日に行われた火星12の発射実験に同席した[7]。同年10月7日に開催された党中央委員会第7期第2回総会で党中央委員会委員に昇格した[8]。同年12月26日アメリカ財務省からミサイル開発に関与したとして、制裁対象に追加された[9]

2020年10月5日に開催された党中央委員会政治局第7期第19回会議にて、朝鮮人民軍上将の軍事称号を授与された

同年10月10日に開催された朝鮮労働党創建75周年慶祝閲兵式では、火星ロケット部隊閲兵縦隊を率いて行進した。

2022年11月26日,大将に昇進。[1]

人物

北朝鮮のミサイル開発を主導する1人で、ミサイルの推進剤を液体燃料から固定燃料への転換を主導した[9]。ミサイル発射が4回連続失敗しても粛清されることはなく、金正恩委員長の科学を重視していることを示しているという[10]。ミサイル科学者の中で有力な李炳鉄党副部長、張昌河国防科学院長とともに「3人組」と呼ばれ[2]、これに全日好党中央委員を加えて「ICBM4人組」と呼ばれる[11]

脚注

  1. ^ a b c “朝鮮中央通信 | 記事 | 金正恩総書記が国防科学研究部門の指導幹部と科学者の軍事称号昇格を命令”. 朝鮮中央通信. 2022年11月27日閲覧。
  2. ^ a b c d 北朝鮮の核ミサイル開発支える科学者ら「3人組」 金正恩氏が重用 失敗は成功の母?「お咎め=粛清」なし iza(イザ!) 2017年6月15日
  3. ^ 北朝鮮の核ミサイル開発支える科学者ら「3人組」 金正恩氏が重用 失敗は成功の母?「お咎め=粛清」なし iza(イザ!) 2017年6月15日
  4. ^ 金正恩氏の側近に「新顔」が急浮上か デイリーNK 2016年3月6日
  5. ^ 金正恩氏の側近に「新顔」が急浮上か デイリーNK 2016年3月6日
  6. ^ 北, 당 중앙위원 128명, 후보위원 106명 발표 ノーカットニュース 2016年5月10日
  7. ^ 金正恩氏「火星12」型の発射訓練を現地指導 デイリーNK 2017年8月30日
  8. ^ 朝鮮労働党中央委員会の総会…金与正氏が党中央委員に デイリーNK 2017年10月8日
  9. ^ a b 米、北朝鮮官僚を制裁リストに追加…「ミサイル4人組」の2人 デイリーNK 2017年12月27日
  10. ^ 北朝鮮の核ミサイル開発支える科学者ら「3人組」 金正恩氏が重用 失敗は成功の母?「お咎め=粛清」なし iza(イザ!) 2017年6月15日
  11. ^ 「ICBM4人組」が台頭か…金正恩氏の側近「順位」に異変 Yahoo! News 2017年7月11日