動く人工島

動く人工島
L'Île à hélice
原書の扉絵[1]
原書の扉絵[1]
著者 ジュール・ヴェルヌ
イラスト レオン・ベネット
発行日 1895年
発行元 J.Hetzel & Cie.
フランスの旗 フランス
言語 フランス語
ウィキポータル 文学
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動く人工島』(うごくじんこうとう、原題:L'Île à hélice )は、フランスのSF作家ジュール・ヴェルヌの科学小説である。1895年初版で、原題を直訳すると『スクリュー島』になる。

内容

フランス人の弦楽四重奏団の4人はアメリカ巡業中に、謎のスタンダード島政府の手によって島に連れてこられた。スタンダード島は当時最高の科学技術を使って作られた人工島であり、海の上を移動することができたのだ。4人を賓客として迎え、島は南太平洋への航海に乗り出す。南洋でのさまざまな出来事、科学技術の粋を活かした理想都市の姿、その島内での2つの党派による対立などが描かれる。

特徴

ヴェルヌ後期の代表作で、生家のあったロワール川の中州の島と生涯あった冒険精神が融合した傑作とされる。また、他の作品にはあまり見られない特色として、党派の対立が描かれている点がある。ヴェルヌが作品に政治的な思想を入れることは珍しいことではない。ここで党派の対立が描かれた背景には、1883年アミアン市の左派の市議会議員となったことと関連があると考えられる。

日本語訳

  • 『うごく島の秘密』塩谷太郎(抄訳)、学研、1964年
  • 『動く海上都市』三輪秀彦(抄訳)、集英社、1968年
  • 『動く人工島』三輪秀彦(抄訳)、創元SF文庫、1978年

脚注

  1. ^ レオン・ベネットによる挿絵
フランス語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります。
動く人工島
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1850年代
1860年代
1870年代
1880年代
1890年代
  • セザール・カスカベル(フランス語版)(1890年)
  • ブラニカン夫人(フランス語版)(1891年)
  • ラトン一家の冒険(1891年)
  • カルパチアの城(1892年)
  • クロディウス・ボンバルナック(フランス語版)(1892年)
  • 坊や(フランス語版)(1893年)
  • アンティフェール親方の驚くべき冒険(フランス語版)(1894年)
  • 動く人工島(1895年)
  • 悪魔の発明(1896年)
  • クローヴィス・ダルデントル(フランス語版)(1896年)
  • 美しき黄なるドナウ(フランス語版)(1896年)
  • 氷のスフィンクス(1897年)
  • マゼラン地方にて(フランス語版)(1897年)
  • 素晴らしきオリノコ河(フランス語版)(1898年)
  • ある変人の遺言(フランス語版)(1899年)
1900年代
  • 第二の祖国(フランス語版)(1900年)
  • 黄金火山(フランス語版)(1900年)
  • 空中の村(フランス語版、英語版)(1901年)
  • ジャン=マリ・カビドゥランの物語(フランス語版)(1901年)
  • ヴィルヘルム・シュトリッツの秘密(フランス語版)(1901年)
  • 黄金の流星(フランス語版)(1901年)
  • キップ兄弟(フランス語版)(1902年)
  • 探検奨学金(1903年)
  • 地の果ての燈台(1903年)
  • リヴォニアでの惨劇(フランス語版)(1904年)
  • 世界の支配者(1904年)
  • 海の侵入(フランス語版)(1905年)
  • トンプソン旅行代理店(フランス語版)(1907年)
1910年代
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