彗星飛行

彗星飛行
Hector Servadac
原書の扉絵
原書の扉絵
著者 ジュール・ヴェルヌ
イラスト ポール・フィリッポトー
発行日 1877年
発行元 P-J・エッツェル
ジャンル 冒険小説
フランスの旗 フランス
言語 フランス語
形態 上製本
前作 皇帝の密使ミハイル・ストロゴフ
次作 黒いダイヤモンド
ウィキポータル 文学
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彗星飛行』(すいせいひこう、原題 : Hector Servadac )は、1877年に刊行されたジュール・ヴェルヌ冒険小説

概要

月世界旅行』の後に刊行された作品で、科学的な考証を取り入れているヴェルヌの作品にしては、物理学的な理論や法則を完全に無視したような空想的な内容となっている。また、ユダヤ人に対するステレオタイプ的な描写もある。他にも当時の欧州の国際情勢を反映したような記述が散見される。

あらすじ

アルジェリアの町のモスタガネムでフランス陸軍大尉セルヴァダックは、ある女性をめぐってチマシェフ伯爵と決闘をする予定だった。ところが、大晦日の夜に地震のような大きな衝撃に襲われて、彗星上で気がつき、彼ら一行の太陽系の旅行が幕を開ける。

登場人物

  • エクトール・セルヴァダック (Capitaine Hector Servadac) - フランス陸軍大尉。太陽から遠ざかるにつれて寒冷化する彗星上での越冬のためにチマシェフ伯爵と協力する。
  • ワシリ・チマシェフ (Comte Wassili Timascheff) - ロシア人の伯爵。セルヴァダックと決闘する予定だったが、帆船ドブリーナ号上で彗星との衝突で漂流していたところ、セルヴァダックと再会して協力する。
  • パルミラン・ロゼット (Professeur Palmyrin Rosette) - 彗星との衝突に関する学説を発表した天文学者。
  • ベン=ズーフ (Ben-Zouf) - セルヴァダックの従者。
  • プロコプ (Lieutenant Procope) - チマシェフ伯爵所有の帆船ドブリーナ号の船長。
  • イサク・ハカブット (Isac Hakhabut) - 金に目ざといユダヤ人。

日本語訳

  • 『彗星飛行』久米穣(抄訳)、偕成社、1964年。児童向け
  • 『エクトール・セルヴァダック』石橋正孝(完訳)、ヴェルヌ〈驚異の旅〉コレクションⅢ:インスクリプト、2023年

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、彗星飛行に関連するカテゴリがあります。
フランス語版ウィキソースに本記事に関連した原文があります。
彗星飛行
1850年代
1860年代
1870年代
1880年代
1890年代
  • セザール・カスカベル(フランス語版)(1890年)
  • ブラニカン夫人(フランス語版)(1891年)
  • ラトン一家の冒険(1891年)
  • カルパチアの城(1892年)
  • クロディウス・ボンバルナック(フランス語版)(1892年)
  • 坊や(フランス語版)(1893年)
  • アンティフェール親方の驚くべき冒険(フランス語版)(1894年)
  • 動く人工島(1895年)
  • 悪魔の発明(1896年)
  • クローヴィス・ダルデントル(フランス語版)(1896年)
  • 美しき黄なるドナウ(フランス語版)(1896年)
  • 氷のスフィンクス(1897年)
  • マゼラン地方にて(フランス語版)(1897年)
  • 素晴らしきオリノコ河(フランス語版)(1898年)
  • ある変人の遺言(フランス語版)(1899年)
1900年代
  • 第二の祖国(フランス語版)(1900年)
  • 黄金火山(フランス語版)(1900年)
  • 空中の村(フランス語版、英語版)(1901年)
  • ジャン=マリ・カビドゥランの物語(フランス語版)(1901年)
  • ヴィルヘルム・シュトリッツの秘密(フランス語版)(1901年)
  • 黄金の流星(フランス語版)(1901年)
  • キップ兄弟(フランス語版)(1902年)
  • 探検奨学金(1903年)
  • 地の果ての燈台(1903年)
  • リヴォニアでの惨劇(フランス語版)(1904年)
  • 世界の支配者(1904年)
  • 海の侵入(フランス語版)(1905年)
  • トンプソン旅行代理店(フランス語版)(1907年)
1910年代
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