ナルシス・ノアール

ナルシス・ノアール』(Narcisse Noir)は宝塚歌劇団のレビュー作品。星組により1991年5月10日から6月25日に宝塚大劇場[1][2]、8月4日から8月29日に東京宝塚劇場[3]で上演。形式名は「ミュージカル・レビュー[1][2][3]」、24場[1][2][3]。併演は『恋人たちの肖像[1][3]』。2013年8月23日から9月16日に雪組全国ツアー[4]で新場面を加えて『ナルシス・ノアールII』と改題し再演。併演は『若き日の唄は忘れじ[4]』。

概要

ロマンチック・レビューシリーズ第6弾にあたるレビューの題名である「ナルシス・ノアール」はフランス語で「黒い水仙」という意味でギリシャ神話ナルシストを取り扱った作品。当時、星組トップスターであった日向薫毬藻えりをはじめ、紫苑ゆう麻路さき、花組から組替えしたばかりの白城あやかが出演した。作・演出は岡田敬二で、日向、毬藻にとっては宝塚歌劇団時代最後のレビュー作品となった。

2013年、雪組の全国ツアーで『ナルシス・ノアールII』として新場面を加えて再演。

場面(1991年)

第一章[2] プロローグ
序曲で緞帳が上がると、ボレロのリズムでナルシストたちが目覚める。やがて、ナルシス・ノアールが眠りから目覚め、歌いだす。
  • 歌う妖精(トリオ):洲悠花花愛望都、白城あやか
  • 歌う妖精(クインテッド):出雲綾、羽衣蘭、乙原愛万理沙ひとみ
  • ナルシス・ノアール、吟遊詩人:日向薫
  • 踊る妖精、歌う娘:毬藻えり
  • 歌うナルシスト1:紫苑ゆう
  • 歌うナルシスト2:麻路さき
第二章[2] 月とパリス
  • 音楽:吉崎憲治/振付:羽山紀代美
月の光を浴びた湖のほとりでは美少年パリスが踊りだすとその姿に魅せられてアルテミスやミューズたちも踊りだす。
  • パリス:紫苑ゆう
  • アルテミス:白城あやか
  • 歌うミューズの乙女:洲悠花
  • パン・フルートの少年:雅景
  • ゼウス:葉山三千子
第三章[2] すべては花より甘く香り
花々をテーマにしたシーン。
  • スイートピーの歌手、ナルシス・ダンサー:麻路さき
  • ライラックの歌手、ナルシス・ダンサー:紫苑ゆう
  • ライラックの女:洲悠花
  • アイリスの歌手、ナルシス・ダンサー:日向薫
  • カトレアの女:毬藻えり
  • カトレアの歌手(女):一樹千尋
  • ナルシス・ダンサー:夏美よう千珠晄
  • フリージアの歌手:稔幸絵麻緒ゆう神田智
第四章[5] アンダルシアの孤独
歓呼に答えるマタドール。すると目の前で自分の影が踊りだす。それは本当の自分の姿であるのか?苦悩の末、自分の影と対決し、自分も疲れ果ててしまう。
  • エル・マタドール:日向薫
  • マタドールの影:紫苑ゆう
  • 哀しみの貴婦人:毬藻えり
第五章[6] オール・バイ・マイセルフ
自分しか信じず、誰も愛しなかった一人のナルシストが、過去に傷つけた人々のことを思い出す。
  • 歌う青年:麻路さき
  • 青年(トリオ):英りお、稔幸、絵麻緒ゆう
  • オール・バイ・マイセルフの歌手:日向薫
  • 思い出の女S:毬藻えり
第六章[6] ナルシスのフィナーレ
ロケットダンス、デュエットのダンス、そしてフィナーレへと続く。

出演

1991年星組(配役も含む)

出典は80年史[1]

  • ナルシス・ノアール、吟遊詩人、歌手、エル・マタドール、デュエットの男 - 日向薫
  • 踊る妖精、歌う娘、カトレアの女、貴婦人、デュエットの女 - 毬藻えり
  • 歌うナルシスト①、パリス、マタドールの影、歌う男 - 紫苑ゆう
  • 歌うナルシスト②、歌手、ダンサー、青年 - 麻路さき
  • ゼウス - 葉山三千子
  • カトレアの歌手女 - 一樹千尋
  • ナルシス・ダンサー - 夏美よう
  • 妖精、乙女、ライラックの女 - 洲悠花
  • 妖精、カデンツァの歌手 - 花愛望都
  • アポロンの青年、踊る男 - 千珠晄
  • 歌う貴族 - 愛甲充、泉つかさ
  • クインテッド - 出雲綾、羽衣蘭、乙原愛、万理沙ひとみ
  • 歌手、青年 - 稔幸、絵麻緒ゆう
  • 妖精、アルテミス - 白城あやか

以下は東京のみ[7]

  • 第1場・第四場:歌う妖精(トリオ) - 出雲綾
  • 第11場(A):スイートピーのコーラス - 九重はるか
  • 第23場:カデンツァの歌手 - 洲悠花

他、宝塚歌劇団星組生徒。

2013年雪組 

他、宝塚歌劇団雪組生徒。

スタッフ(1991年)

スタッフ名の後ろに「宝塚」・「東京」の文字がなければ両劇場共通。

  • 作・演出[1][3]:岡田敬二
  • 作曲・編曲[1]:吉崎憲治・高橋城・甲斐正人
  • 編曲[1]:橋本和明
  • 音楽指揮[1][7]:小高根凡平(宝塚)、北沢達雄(東京)
  • 振付[1]:喜多弘・羽山紀代美・尚すみれ・謝珠栄
  • 振付助手[1]立ともみ
  • 装置[1]:大橋泰弘
  • 衣装[1]:任田幾英
  • 照明[1]:今井直次
  • 小道具[1]:万波一重
  • 効果[1]:三尾典正
  • 音響監督[1]:松永浩志
  • 演出補[1]中村暁
  • 演出助手[1]木村信司
  • 舞台進行[1]:赤坂英雄
  • 製作担当[7]:横山美次(東京)
  • 制作[1]小林公一
  • 制作・著作:宝塚歌劇団

公演日程(2013年)

出典はこちら

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u 80年史 & 1994年, p. 347.
  2. ^ a b c d e f 岡田レビュー & 2009年, p. 159.
  3. ^ a b c d e 80年史 & 1994年, p. 348.
  4. ^ a b 2013年全国(宝塚公式)2013年12月12日閲覧。
  5. ^ 岡田レビュー & 2009年, p. 158-159.
  6. ^ a b 岡田レビュー & 2009年, p. 158.
  7. ^ a b c 80年史 & 1994年, p. 349.

参考文献

関連項目


前作
ル・ポアゾン 愛の媚薬
ロマンチック・レビューシリーズ
1991年
ナルシス・ノアール
次作
夢・フラグランス
宝塚歌劇団
 
各組
 
花組
所属生徒
男役
娘役
歴代主演男役
歴代主演娘役
歴代組長
歴代副組長
 
月組
所属生徒
男役
娘役
歴代主演男役
歴代主演娘役

住江岸子・・笹原いな子・・初代有明月子・・雲野かよ子・・勿来なほ子・・轟夕起子・・浦島歌女・・淡島千景・・固定スター不在(筑紫まり加茂さくらら)・・八汐路まり - 初風諄 - 小松美保 - 五條愛川 - 黒木瞳 - こだま愛 - 麻乃佳世 - 風花舞 - 檀れい - 映美くらら - 固定スター不在 - 彩乃かなみ - 固定スター不在 - 蒼乃夕妃 - 愛希れいか - 美園さくら - 海乃美月(現役)

歴代組長
歴代副組長
 
雪組
所属生徒
男役
娘役
歴代主演男役
歴代主演娘役
歴代組長
歴代副組長
 
星組
所属生徒
男役
娘役
歴代主演男役
歴代主演娘役
歴代組長
歴代副組長
 
宙組
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歴代組長
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スタッフ一覧
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生徒・期別一覧
1 - 10
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61 - 70
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101 - 110
 
公演一覧
1910年代
1920年代
1930年代
1940年代
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
2010年代
2020年代
 
用語一覧
専用劇場
定期公演会場
劇団統括団体
関連会社
メディア展開
関連項目
歴代主演男役・主演娘役・組長・副組長の'・・'は先代次代関係なし、'-'は先代次代関係あり。◎マークは現在宝塚歌劇団に在籍している演出家。
ロマンチック・レビュー
ジュテーム Je T'aime (1984年)
上演

花組

上演期間

2月10日 - 3月21日:宝塚・6月3日 - 6月27日:東宝

主な出演者
アンドロジェニー -麗しき乙女たち- Androgyny (1985年)
上演

花組

上演期間

9月20日 - 11月5日:宝塚のみ

主な出演者
ラ・ノスタルジー La Nostalgie (1986年)
上演

月組

上演期間

11月14日 - 12月23日:宝塚・1987年3月4日 - 3月30日:東宝

主な出演者
ラ・パッション! La Passion (1989年)
上演

雪組

上演期間

2月17日 - 3月28日:宝塚・6月4日 - 6月28日:東宝

主な出演者
ル・ポアゾン 愛の媚薬 Le Poison (1990年)
上演

月組

上演期間

8月9日 - 9月18日:宝塚・12月2日 - 12月26日:東宝

主な出演者
ナルシス・ノアール Narcisse Noir (1991年)
上演

星組

上演期間

5月10日 - 6月25日:宝塚・8月4日 - 3月29日:東宝

主な出演者
夢・フラグランス Dream and Fragrance (1992年)
上演

月組

上演期間

1月1日 - 2月11日:宝塚・4月4日 - 4月29日:東宝

主な出演者
ラ・カンタータ! La Cantata (1994年)
上演

星組

上演期間

8月12日 - 9月26日:宝塚・12月1日 - 12月26日:東宝

主な出演者
ダンディズム! Dandyism (1995年)
上演

花組

上演期間

6月30日 - 8月7日:宝塚・11月3日 - 11月27日:東宝

主な出演者
La Jeunesse! (1996年)
上演

雪組

上演期間

8月9日 - 9月16日:宝塚・12月2日 - 12月26日:東宝

主な出演者
魅惑II -ネオ・エゴイスト!- Egoïste (1997年)
上演

星組

上演期間

5月9日 - 6月23日:宝塚・8月3日 - 8月30日:東宝

主な出演者
シトラスの風 Citrus (1998年)
上演

宙組

上演期間

3月27日 - 5月11日:宝塚・7月11日 - 8月17日:1000days劇場

主な出演者
Asian Sunrise (2000年)
上演

花組

上演期間

11月10日 - 12月18日:宝塚・2001年2月17日 - 3月25日:東宝

主な出演者
Rose Garden (2001年)
上演

雪組

上演期間

10月5日 - 11月12日:宝塚・2002年1月2日 - 2月11日:東宝

主な出演者
テンプテーション! - 誘惑 - Temptetion (2003年)
上演

宙組

上演期間

10月3日 - 11月17日:宝塚・2004年1月2日 - 2月1日:東宝

主な出演者
ASIAN WINDS! - アジアの風 - (2005年)
上演

花組

上演期間

11月4日 - 12月13日:宝塚・2006年1月2日 - 2月12日:東宝

主な出演者
ネオ・ダンディズム! - 男の美学 - Neo Dandyism (2006年)
上演

星組

上演期間

8月11日 - 9月18日:宝塚・10月6日 - 11月12日:東宝

主な出演者
Amour それは… (2009年)
上演

宙組

上演期間

4月17日 - 5月18日:宝塚・6月5日 - 7月5日:東宝

主な出演者
ロマンス!! (Romance) (2016年)
上演

星組

上演期間

8月26日 - 10月3日:宝塚・10月21日 - 11月20日:東宝

主な出演者
シトラスの風-Sunrise- (2018年)
上演

宙組

上演期間

3月16日 - 4月23日:宝塚・5月11日 - 6月17日:東宝

主な出演者
モアー・ダンディズム! (2021年)
上演

星組

上演期間

9月18日 - 11月1日:宝塚・11月20日 - 12月26日:東宝

主な出演者
GRAND MIRAGE!(2023年)
上演

花組

上演期間

7月7日 - 8月13日:宝塚・9月2日 - 10月8日:東宝

主な出演者
スタッフ
作・演出
作曲・編曲
振付
制作・著作
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